世界初 アルツハイマー病を「治す薬」が日本でも承認申請へ

アルツハイマー病は認知症の6~7割を占める(C)日刊ゲンダイ

「アデュカヌマブがアミロイドβの脳内レベルを下げ、神経変性を抑制し、アルツハイマー病の進行を遅らせます。2つの臨床試験のうち一方では、78週投与で認知機能低下がプラセボ群より22%抑えられました」

 もう一方の臨床試験では主要評価項目をすべて達成できなかったが、アデュカヌマブを開発した米バイオジェンとFDA(米食品医薬品局)の解析で最高用量を一定回数以上投与された人だけを抜き出すと、2つの臨床試験とも同様の認知機能低下の抑制効果が見られた。

 厳密には臨床試験は2つとも評価項目をすべて達成しなければならないところ、1勝1敗の結果。FDAはポジティブな面を重視しようとしているが、“肩入れし過ぎなのでは”との批判もある。昨年11月のFDAの外部諮問委員会では、承認すべきでないとの意見が大差で出た。アデュカヌマブは承認されるのか?

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