「結果、バベンチオ+BSC群の全生存率21・4カ月で、BSC群の14・3カ月に対し、統計学的に有意な全生存率改善が見られました。バベンチオが用いられた患者さんは、この前に抗がん剤を4~6カ月やっているので、抗がん剤が効いている期間を加えると2年以上の生存期間が期待できる。全生存率は1年半くらいと考えられていたので、非常にいい成績が得られたという印象です」(慶応義塾大学病院泌尿器科・大家基嗣教授)
進行尿路上皮がんで、全生存率の有意な延長が認められたのは、バベンチオが世界初だ。
抗がん剤治療後の選択肢ができた意味は大きい。膀胱がんは早期発見されても再発率が高く、再発を繰り返すと抗がん剤しか手がなくなる。
今回の薬の恩恵を受けられる人は、かなりいるだろう。