進行した膀胱がんの新治療薬が承認 2年以上の生存期間に期待

男性の方がリスクが高く、好発年齢は50歳以降(C)日刊ゲンダイ

「結果、バベンチオ+BSC群の全生存率21・4カ月で、BSC群の14・3カ月に対し、統計学的に有意な全生存率改善が見られました。バベンチオが用いられた患者さんは、この前に抗がん剤を4~6カ月やっているので、抗がん剤が効いている期間を加えると2年以上の生存期間が期待できる。全生存率は1年半くらいと考えられていたので、非常にいい成績が得られたという印象です」(慶応義塾大学病院泌尿器科・大家基嗣教授)

 進行尿路上皮がんで、全生存率の有意な延長が認められたのは、バベンチオが世界初だ。

 抗がん剤治療後の選択肢ができた意味は大きい。膀胱がんは早期発見されても再発率が高く、再発を繰り返すと抗がん剤しか手がなくなる。

 今回の薬の恩恵を受けられる人は、かなりいるだろう。

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