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「ワクチンパスポート」はマスクに続く政治案件になるのか

成人の4割がワクチン接種を受けているアメリカ(C)ロイター=共同

 これが普及すれば、イベントへの入場はもちろん店舗への入店や飛行機への搭乗もずっと簡略化され、まさに日常に戻るためのパスポートと期待されています。

 ところがこれに反対しているのが野党の共和党で、デサントス・フロリダ州知事は、「ワクチンを受けない者を差別することになる」とワクチンパスポートを禁止する構え。アメリカ人の4割はワクチン接種に消極的で、特に共和党支持者に懐疑的な人が多いことが調査でわかっています。

 共和党にはマスクを嫌う人が多いことは何度かお伝えしましたが、ワクチンパスポートがマスクに次ぐ政治案件になってしまうのではという懸念も生まれています。

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シェリー めぐみ

シェリー めぐみ

NYハーレムから、激動のアメリカをレポートするジャーナリスト。 ダイバーシティと人種問題、次世代を切りひらくZ世代、変貌するアメリカ政治が得意分野。 早稲稲田大学政経学部卒業後1991年NYに移住、FMラジオディレクターとしてニュース/エンタメ番組を手がけるかたわら、ロッキンオンなどの音楽誌に寄稿。メアリー・J・ブライジ、マライア・キャリー、ハービー・ハンコックなど大物ミュージシャンをはじめ、インタビューした相手は2000人を超える。現在フリージャーナリストとして、ラジオ、新聞、ウェブ媒体にて、政治、社会、エンタメなどジャンルを自由自在に横断し、一歩踏みこんだ情報を届けている。 2019年、ミレニアルとZ世代が本音で未来を語る座談会プロジェクト「NYフューチャーラボ」を立ち上げ、最先端を走り続けている。 ホームページURL: https://megumedia.com

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