すでにウエアラブルの健康端末が普及しており、歩数や消費カロリー、脈拍数、呼吸数などが自動的に計測され、スマートフォンで管理できるようになっている。
昨年は心電図を計測できるスマートウオッチが、日本でも医療機器として承認された。血中酸素飽和度を測れるスマートウオッチの登場も、時間の問題だ。
そうしたデータが揃えば、循環器や呼吸器の異常、さらには新型コロナ肺炎の発症までも、AIで判定することが可能になる。
この場合、100%正しい診断を出す必要はない。異常を検出し、ユーザーに病院の受診を勧告するまででいい。あるいは未病の段階で、運動を促したり、サプリメントを提案したりできれば十分である。フィットネス業界やサプリメント業界とタッグを組むことにより、大きなエコシステムを構築することさえ視野に入ってくる。
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永田宏
長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授
筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。