発疹と猛烈なかゆみ…GWはチャドクガの毛虫に気をつけろ

皮膚炎の原因はこの毒針毛

「かゆみや痛みは1~2週間もすれば自然に治りますが、中には過敏に反応する人もいるので、悪化するようなら皮膚科を受診しましょう」

 毒針毛は毛虫にだけ生えている。繭の中のさなぎや成虫には存在しない。しかし毛虫が繭をつくる際に、剥がれた毒針毛が繭の内側に残る。そのため、繭やさなぎ、さらには成虫までも毒針毛に汚染されており、うっかり触れば、やはり皮膚炎に悩まされることになる。

「昔から『成虫の鱗粉で皮膚炎が起こる』と言われてきましたが、本当は鱗粉ではなく、幼虫のときから引き継いだ毒針毛が原因です。とはいえ皮膚炎に違いはないので、成虫にも近づかないに越したことはありません」

 ドクガの繁殖は年1回で、毛虫は8~9月に出てくる。カキ、クリ、ナシ、ウメ、リンゴなど果樹の葉を好んで食べる。ただ、農家が見つけ次第すぐに駆除するので、現在では皮膚炎の被害は多くはないという。

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