【Q】政府がワクチンに後ろ向きになっている背景には国民が慎重な姿勢を示していることも大きいとされる。その原因は?
【A】「日本人は世界で3番目にワクチンの副反応への不安を持っている人が多い国だとの報告があります。副反応でいえば、とくに子宮頚がんワクチンをめぐるメディアの報道の影響は大きいでしょう。ワクチンに対するイメージの潮目が変わりました」
子宮頚がんの原因の9割以上を占めるのがHPV(ヒトパピローマウイルス)感染だ。日本では10年から、中学1年から高校1年までの女子を対象に公費で助成するHPVワクチン接種が行われ、13年から定期接種となった。だが、接種後に広範囲な疼痛や運動障害などが報告され、それがマスコミに取り上げられると厚労省は13年6月に接種の積極的勧奨を停止し、現在も継続している。
新型コロナワクチンの疑問に答える