点眼薬は1日5~6回まで 使いすぎで目の不調が負の連鎖に

適正回数は5~6回

■適正回数を超えると、目が乾きやすく

 ただ、この点眼薬の使い方を間違えている人が結構いる。

 今年3月に行われた「コロナ禍の点眼薬使用実態調査」(20~60代男女638人対象。「現代人の角膜ケア研究室」が実施)によれば、点眼薬使用者の5割近くがコロナ禍で点眼数が増加。症状がひどい時は、点眼薬使用者の26%が適正回数(5~6回)より多くさしており、「回数の上限にはこだわらず、症状を感じるたびにさしている」人が約5割いた。

 この調査を監修した杏林大学医学部眼科学教授の山田昌和医師が言う。

「目の不調を感じるたびに点眼薬をさす人が多く、1日20回以上という人もいました。しかし、点眼薬はさせばさすほどよいわけではありません。点眼薬1滴で涙の5倍ほどの量があり、それを1日に何度も使うと涙が洗い流されてしまううえ、涙の乾燥を防ぐ涙の油の層も破壊されて涙の質が悪くなるのです」

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