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日本のコロナワクチン接種の遅れ 米国メディアも今後に懸念

日本はいまだ1%の接種率(代表撮影)

 オリンピック是非論が白熱する中、日本のワクチン接種の遅れに関して、米メディアでも報道が増えています。

 現在、世界で最もワクチン接種率が高いのはイギリスで、1度でも摂取した人は人口の半分。それに次ぐアメリカも4割に迫っています。ところが日本はまだ1%にとどまっており、ほかのG7諸国に大きく引き離されている状況です。

 ブルームバーグは、ワクチンの遅れによるビジネスの伸び悩みや、感染への恐れから買い物客の足が遠のくなどの影響で、日本の今後の経済復興には他の先進国と比べ2年近く長くかかるのではないかと指摘。世界第3位の経済大国・日本の将来への懸念を表明しています。

 ナショナル・パブリック・ラジオでは、日本でファイザー製ワクチンの認可に時間がかかったのは、国民からのワクチンへの懐疑的な声を政府が避けるためであり、強く接種を打ち出せないのは、過去にワクチン問題の訴訟で負けたからという専門家のコメントを伝えています。

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シェリー めぐみ

シェリー めぐみ

NYハーレムから、激動のアメリカをレポートするジャーナリスト。 ダイバーシティと人種問題、次世代を切りひらくZ世代、変貌するアメリカ政治が得意分野。 早稲稲田大学政経学部卒業後1991年NYに移住、FMラジオディレクターとしてニュース/エンタメ番組を手がけるかたわら、ロッキンオンなどの音楽誌に寄稿。メアリー・J・ブライジ、マライア・キャリー、ハービー・ハンコックなど大物ミュージシャンをはじめ、インタビューした相手は2000人を超える。現在フリージャーナリストとして、ラジオ、新聞、ウェブ媒体にて、政治、社会、エンタメなどジャンルを自由自在に横断し、一歩踏みこんだ情報を届けている。 2019年、ミレニアルとZ世代が本音で未来を語る座談会プロジェクト「NYフューチャーラボ」を立ち上げ、最先端を走り続けている。 ホームページURL: https://megumedia.com

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