身近な病気の正しいクスリの使い方

たくさん種類がある腹痛の薬を選ぶときは薬剤師に相談する

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 ①は胃痛や胃のもたれなどに効果があり、ガスターなどがそれに当たります。②は粘膜保護成分の分泌を促したり胃酸を中和するもので、セルベールやパンシロンなどが該当します。

 ③はいわゆる胃薬で、食べ過ぎて消化不良による胃腸障害時には有効です。「○○胃腸薬」といった薬です。④は自律神経の乱れによる過剰な胃腸の収縮を抑えて腹痛を止めるもので、ストレスや緊張による腹痛に有効です。ブスコパンなどが該当します。

 薬は症状ごとに適切なものを選ばないと効きません。それどころかむしろ症状を悪化させるケースもあるため、薬を選ぶ際には薬局や薬店で薬剤師によく相談して選ぶことをお勧めします。また、ガマンできない痛みがある時は大きな病気が隠れている場合もありますので、速やかに受診しましょう。

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神崎浩孝

神崎浩孝

1980年、岡山県生まれ。岡山県立岡山一宮高校、岡山大学薬学部、岡山大学大学院医歯薬学総合研究科卒。米ロサンゼルスの「Cedars-Sinai Medical Center」勤務を経て、2013年に岡山大学病院薬剤部に着任。患者の気持ちに寄り添う医療、根拠に基づく医療の推進に臨床と研究の両面からアプローチしている。

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