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病気の要因に…世界の健康をむしばむ「環境的人種差別」とは

気候変動に関するオンライン首脳会合で演説するバイデン米大統領(C)共同通信社

 アースデーにバーチャルで開催された気候変動サミットでは、アメリカが温室効果ガスの削減目標を2005年レベルの50%とし、それを30年までに達成するという大胆な宣言がニュースになりました。一方で、「環境的人種差別」が問題視されつつあります。

 環境的人種差別は多くの場合、黒人やヒスパニックなどのピープル・オブ・カラーが住む地域と、白人が暮らすエリアが隔離されていることから起こります。たとえば、ゴミ廃棄場や工場の汚染物質の貯蔵施設は圧倒的にピープル・オブ・カラー居住地の近くに偏り、大気や水の汚染による体への影響だけでなく、メンタルにも影響を与えることも調査で明らかになっています。

 同じ街でも非白人が住むエリアは、白人エリアより公園や街路樹が著しく少ないため、夏の気温が最高で5~6度高いことも分かっています。

 こうした劣悪な環境と、慢性の内臓疾患や呼吸器病との因果関係も明らかになってきて、気候変動が進むにつれてその影響も大きくなると考えられているのです。

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シェリー めぐみ

シェリー めぐみ

横浜育ち。早稲田大学政経学部卒業後、1991年からニューヨーク在住。

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