また今回のようなパンデミックで最も大きな打撃を受けているのも、こうした既往症を持つ人が多い黒人やヒスパニックです。コロナの死亡率は、黒人が白人の1.9倍、ヒスパニックは2.3倍に上っています。
環境的人種差別はアメリカだけの問題ではありません。マレーシアの巨大なゴミ集積場の半分は、アメリカやヨーロッパ、日本などの豊かな諸外国から運ばれたものです。インドネシア、タイ、ベトナム、インドなどの「グローバル・サウス」と呼ばれる発展途上国でも、同様の問題で多くのピープル・オブ・カラーが健康リスクを抱えて生活しています。
環境的人種差別は今後、国連の「SDGs」(持続可能な開発目標)とも関わり、世界の差別・人権問題としてクローズアップされてくると考えられます。
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