ワクチン接種による短期の副反応でいちばん怖いのはアナフィラキシーです。アレルギー反応の中でも特に重篤な症状を引き起こし、抗原が体内に入ることで複数の臓器や全身に症状が表れ、命に危険が生じる場合もあります。アナフィラキシーが起こる場合は、ワクチン接種から24時間以内がほとんどなので、接種当日に1日入院すれば万が一に備えることができます。
ワクチン接種の経過観察入院は保険が適用されず自費診療になってしまいますが、超高齢者や基礎疾患をいくつも抱えている人にとっては、ワクチンに対する不安を払拭できる手だてになるのではないかと思うのです。
ただ、順天堂医院は普段から病床が不足気味なので、実現したとしても週末だけという制限を設けることになるでしょう。急性期病院は週末になるとベッドが空く率が高くなるので、患者さんの状態と医療的な判断が合致すれば、そのタイミングを有効活用するのです。
上皇の執刀医「心臓病はここまで治せる」