笠井アナが訴える「患者用の病室WiFi設置」が一歩前進

フリーアナウンサーの笠井信輔さん(C)日刊ゲンダイ

 そこで、笠井さんは有志と一緒に「#病室WiFi協議会」を立ち上げ、患者が自由にネット接続ができる通信環境の整備を訴えてきた。そんな声が届き、政府の補正予算で病室にWiFiを設置するための補助金が付くことになった。

■補助金の申請期間は9月末まで

 笠井さんによると、WiFiによる医療機器への影響は研究によってほぼないことが判明しているという。また、患者自身のスマホでネット接続すればいいという意見に対しては、容量制限の問題があり、笠井さんは「自分のスマホでデータ通信をして毎月1万円近く追加料金がかかった」と、少なくない負担が発生する状況を説明。個人でルーターなどを契約して使うにも同じく患者の負担が増えてしまうことになる。

 それが今回の補正予算で通信関連設備への補助が付いたことにより、WiFiを開設する病院が増える契機になりえる。ただ、この補助金はコロナ感染拡大防止対策費でWiFi設置専用の補助金ではないため、病院側が申請しないと資金は下りないという。笠井さんは、「今回の会見はWiFi予算が付いたという“目標達成会見”ではありません。病院側の申請にはいろいろと高いハードルもある中で、『ぜひとも患者用WiFi開設のための補助金の申請をしてください』と病院の皆さんにお願いする会見でした」と訴える。

 申請期間は9月末まで。ひとつでも多くの病院にWiFiが開設されることを期待したい。

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