独白 愉快な“病人”たち

肺がん・脳転移と闘う医師の関本剛さん「標準治療を信頼」

関本剛さん(提供写真)

 治療は基本的に放射線プラス抗がん剤です。まずは肺がんの組織を取って遺伝子変異の具合を調べました。簡単に言うと、遺伝子変異があるほうが分子標的治療薬という比較的副作用の少ない薬の選択肢が広がります。

 ただ遺伝子変異にもタイプがあって、分子標的治療薬が肺がんにも脳転移にも効くタイプと、そこまで効くかわからないタイプがあるのです。僕の場合は後者でした。なので、脳に放射線治療をした上で分子標的治療薬を服用することになりました。

 それによって肺がんはふた回りぐらい小さくなって、脳転移も半年ぐらい横ばいに推移していたのですが、去年の6月に脳に新しいがんができていることが分かり、2次治療である抗がん剤の点滴が始まりました。現在は3週間に1回、点滴をしています。最近、小さくなっていた肺がんが少し大きくなっているとの見立てがあり、次の治療を考えつつ経過を見ているところです。

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