晩酌欠かさず甘いもの大好き!90歳現役社長の健康の秘訣

左が伊藤さん。主治医の石原先生と
左が伊藤さん。主治医の石原先生と(提供写真)

 5月28日に『90歳現役社長の「下町人情」経営哲学』(青萠堂)を出版する伊藤一郎さんは、1930年9月生まれの90歳。本のタイトル通り、乾燥剤を製造販売する「(株)アイディ」の現役社長だ。

 5年前から葛根湯や補中益気湯などの漢方薬を必要に応じて飲んでいるそうだが、それまでは薬とはほぼ無縁の生活。もちろん、大きな病気を経験したこともない。お酒やおいしいものが大好きで、コロナ前までは頻繁に行きつけの寿司屋で親しい人たちと集い、飲んだり食べたりしていたという伊藤さんに健康の秘訣を聞いた。

 毎朝飲んでいるのが、人参ジュースだ。

「60歳半ばで高血圧が分かりました。主治医であるイシハラクリニックの石原結實先生に勧められて人参ジュースを飲み始めたら、血圧が正常範囲まで下がり、体重も1年間で12キロ落ちたのです。朝食を人参ジュースにしてから集中力が途切れず昼間の仕事に全力投球でき、体調がすこぶる良くなったので、ずっと続けています」

 朝の日課としては、「殺菌作用のあるマヌカハニーをひとさじなめる」「胃腸に良いキャベツの千切りを食べる」「『ヤクルト1000』を飲む」も。

「こう言うと優等生的な生活をしているようですが、甘いものに目が無く、ミルクたっぷりの甘いアイスコーヒーを毎日飲んでいます。ハンバーガーやコロッケも大好物。週2回は近所のおいしいラーメン屋さんで、ラーメンと餃子も食べています。毎晩、晩酌も欠かさず、ビールに日本酒を飲みますよ。『◎◎をしなくては』などと細かいことを考えず、好きなように好きなことをやるのもポイントですね」

 若い頃からテニスやゴルフなどをし、よく体を動かしていた伊藤さん。50代から本格的に始めたジョギングは、80歳頃まで続けた。その後も一駅歩いたり、上野の自宅から会社のある秋葉原まで徒歩通勤をしたり。

「コロナで仕事をリモートですることが増えましたが、今も散歩は欠かしません。健康のために頑張って動く、というより、ちょっと上野の不忍池周辺を歩いてきて、それから一杯やるか、という感じですね」

 伊藤さんといえば駄洒落ーー。これは、伊藤さんの周囲の方々から聞いた話だ。記者は一度、伊藤さんの宴席にお邪魔したことがあるのだが、伊藤さんの駄洒落に、参加メンバーみな、老いも若きも大爆笑の連続だった。

「笑いは元気のもと。駄洒落を言ってみんなで大笑いする。これが最高のストレス解消ですね。みんなが楽しみ喜んでくれることをし、私も一緒に楽しむ。あとは、『親先祖にいつも感謝』『なんでも屁理屈つけてでも感謝』など、感謝の心を常に忘れないようにする。口に出すと気恥ずかしいですが、これも健康の秘訣だと考えています」

 どれかひとつでも、今日から見習ってはいかが?

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