役に立つオモシロ医学論文

ポビドンヨードうがい薬は新型コロナに有効か 米専門誌で報告

ポビドンヨードを含むうがい薬(C)日刊ゲンダイ

 その結果、研究参加者24人中23人が3日目までにウイルス力価が陰性となり、ポビドンヨードを使用してもウイルス量に経時的な変化は認められませんでした。他方で、ポビドンヨードを使ったすべての人が鼻の中の不快なヒリヒリ感を訴え、甲状腺刺激ホルモンの上昇(甲状腺の機能低下を示唆)が確認されました。

 ポビドンヨードによるうがいや鼻への塗布は、一時的にはウイルス量を減らせる可能性があるものの、それが感染力の低下につながったり、感染拡大防止策となり得るのかについては分かりません。当然ながら、新型コロナウイルス感染症の重症化を予防するかどうかについても不明です。

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青島周一

青島周一

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

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