無精子症のAI病理診断 男性不妊症治療の普及につながるか

半分は男性側(写真はイメージ)/(C)日刊ゲンダイ

 ОA患者は、精子が採取される割合は高く、8点以上の特徴を示す。NOA患者は、精子採取の割合は低く、主に、1~3点を示すことが多い傾向にあるという。

■正診率は80%以上

 今回、小林准教授の研究グループは、2010年1月から19年12月までに東邦大学医療センター大森病院リプロダクションセンターを受診した患者で、ОAまたはNOAでTESEを施行した264症例の病理標本を対象に合計7155枚の病理写真を撮影。4群(1~3点=ラベル1、4~5点=ラベル2、6~7点=ラベル3、8~10点=ラベル4)に分けた。そのうえで機械学習の専門知識がなくても独自の画像認識モデル作成、検証ができるGoogle Cloud「AutoML Vision」を利用し、男性不妊症患者の精巣内の状況を自動的にAI病理診断させるモデルを完成した。

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