コロナ第4波に備える最新知識

ワクチン接種後に何が起きたのか、いまわかっていること

ワクチン接種を受ける特別養護老人ホームの入所者女性(C)日刊ゲンダイ

 国立感染症研究所は5月13日にファイザー製ワクチンの「接種後の新型コロナウイルス感染症報告率に関する検討(第1報)」を公表している。それによると、1回目の接種から12日目前後を境に報告率が低下する傾向が明らかになっている。接種から0~13日目の報告率と比較すると、14~20日(0・42)、21~27日(0・39)、28日以降(0・14)と接種から時間が経つにつれて感染報告率は減少している。それだけ感染しづらくなっている、つまりは感染抑制効果があるということだろう。

 これは海外でのデータとほぼ同じだ。

 海外で実施された第Ⅲ相臨床試験では、プラセボ群と比較した発症抑制効果は1回目接種後の全期間で82・0%。1回目接種後から2回目接種前までの効果は52・4%、2回目接種から7日後以降のそれは94・8%だった。イスラエルの観察研究では、抑制効果は1回目接種後14日から20日までは46%、2回目接種から7日後以降は92%。いずれもワクチンの効果が発現するのは1回目の接種から12日目以降だったという。

 ちなみに、5月14日までの日本の感染者数は67万3109人で死亡者数は1万1383人。感染した人が亡くなる割合は1・69%となる。

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