先月は、同じ病棟で一度に3人の看護師が職場を去っています。ひとりは出産で、ひとりはコロナ患者のいない病院へ移りました。もうひとりは、いったん看護師を辞めて故郷に帰るといいます。すぐに他の病棟から補充の看護師がやって来ましたが、コロナ病棟でのルールや感染防御について教えるのはいつも私の役目です。
一日の勤務が終わり、重い感染防護服を脱いで寮の部屋に戻ると緊張から解き放たれますが、とにかく何もしたくなくてグッタリとしてしまいます。消化器内科病棟では感じたことのない、尋常ではない疲れ方です。ただ横になっていたい……そのまま寝てしまうこともあります。
去年の12月、病院からいただいたボーナスが少ないことに愕然としました。コロナのために病院全体の患者数が減って、赤字が増えているというのです。私はお金には執着心はない方だと思っています。それでも今回は「こんなに働いてがんばっているのに……」と思うと、余計にめいってきました。
がんと向き合い生きていく