精子の異常が見られる原因として、一つは発熱の影響が挙げられる。
「コロナに限らずおたふく風邪やインフルエンザなど発熱を伴う感染症にかかると、精子が減少することはよくあります」
イタリアの研究では、コロナ重症例ほど精液中の炎症時に分泌される物質サイトカインが多かった。それが精巣機能へダメージを与え、精子の数などに影響を及ぼしている可能性もある。
「ただし、精子は3カ月くらいで生まれ変わるので、回復後しばらくすると精子の数が元通りになるかもしれない。今後さらなる研究が必要。現段階では、コロナに感染しないように気をつけることが一番です」
感染拡大が落ち着くまで、気を抜けないのは確かだ。
▽木村将貴(きむら・まさき)
男性不妊症、性機能障害、男性更年期、マイクロサージャリーが専門。