さらに、心臓に酸素を含んだ血液を供給している冠動脈の問題が右心室の異常と突然死に関わっているケースもあります。冠動脈は大きく3本あり、大動脈の根元から出て心臓を覆っています。ただ、この3本の太さが均等ではなく、右冠動脈が細い人がいます。そういう人は右心室側の血流が悪いため、それを補う形で左冠動脈から側副血行路が形成されて血流を維持しているケースがあり、加齢による動脈硬化などで左冠動脈が狭窄したり詰まってしまうと、心臓は慢性虚血の状態になります。それが、致死性不整脈や突然死の原因になる場合もあるのです。
これまで“おまけ”と考えられてきた右心室が加齢とともにだんだんと重荷になってきて、突然死につながってしまう可能性がある。今後、さらなる研究が待たれます。
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上皇の執刀医「心臓病はここまで治せる」