時間栄養学と旬の食材

ワカメは夜がおすすめ 塩分やコレステロールを排出する働きが

茎ワカメ

 まず、タンパク質の合成、エネルギー代謝、発育に欠かせない甲状腺ホルモンを構成する役割を持つ「ヨウ素」。ヨウ素が不足する、もしくは閉経後の女性の過剰摂取は甲状腺ホルモンの異常を引き起こすこともわかっています。取り過ぎ、取らなさ過ぎ、双方を考慮するためにも、厚労省で定められている「1日約7グラムの乾燥ワカメ」を摂取の目安にするといいでしょう。

 次に高血圧の原因となるナトリウムとくっついて排出を促し、血圧を安定させてくれる「アルギン酸」。水に溶けやすい食物繊維のひとつで、余分なコレステロールを吸着して排出する働きも!

 そして、免疫細胞を活性化させたり、胃の調子を整えたり、アレルギーの緩和作用や生活習慣病の予防効果が報告されている食物繊維「フコイダン」。アルギン酸やフコイダンなどはワカメのねばりやヌルヌルの正体です。ぬめりは取らずに食べるのがいいでしょう。

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古谷彰子

古谷彰子

早稲田大学大学院卒。早稲田大学時間栄養学研究所招聘研究員、愛国学園短期大学准教授、アスリートフードマイスター認定講師。「食べる時間を変えれば健康になる 時間栄養学入門」「時間栄養学が明らかにした『食べ方』の法則」(ともにディスカヴァー・トゥエンティワン)などがある。

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