製薬大手「塩野義製薬」の手代木功社長は今月10日の決算発表会見で、新型コロナウイルスのワクチンについて「早ければ年内の供給が可能」と強調した。とはいえ臨床試験は昨年12月に始めたばかり。国内ワクチンはいつ実用化されるのか――。
政府は2020年度の第2次補正予算で、生産設備などの費用を補助する「ワクチン生産体制等緊急整備基金」に1377億円を計上した。国産ワクチンは現時点で4社が臨床試験を実施する予定。アンジェスの「DNAワクチン」は第Ⅱ/Ⅲ相試験まで進んでいて、塩野義製薬の「組み換えタンパクワクチン」とKMバイオロジクスの「不活化ワクチン」、第一三共の「mRNAワクチン」は、いずれも第Ⅰ/Ⅱ相試験となっている。承認までは、第Ⅰ相試験~第Ⅰ/Ⅱ相試験~第Ⅱ相試験~第Ⅱ/Ⅲ相試験~第Ⅲ相試験~申請という流れ。先は長い。
【Q】塩野義製薬のワクチンはどんなものか
新型コロナワクチンの疑問に答える