拍動は電気信号によってコントロールされていて、電気信号は右心房と上大静脈の境界にある「洞房結節」という部分から発生します。生じた信号は右心房と右心室の境界にある房室結節に伝わり、さらに心臓全体に広がっていきます。つまり、右心房はペースメーカーの役割を担っているのです。
この右心房で生じる電気信号が、心臓の別の場所から無秩序に発生することで起こるのが「不整脈」です。電気信号がうまくコントロールできなくなるため、拍動が不規則になります。1分間に60~80回の規則的な拍動が、50回未満に減ると「徐脈」、逆に100回以上に増えると「頻脈」と呼ばれます。また、拍動のタイミングがずれる「期外収縮」というタイプもあります。
期外収縮はよく見られる不整脈で、多くの場合は気にする必要はありません。ただ、期外収縮がきっかけで起こる「心房細動」は注意が必要です。
上皇の執刀医「心臓病はここまで治せる」