時間栄養学と旬の食材

ビタミン豊富なパプリカは「色」によって味と栄養素が変化

パプリカ

 パプリカのビタミンCは100グラム当たり170ミリグラムとピーマンのおよそ2.2倍含まれています。また、β―カロテンも100グラム当たり1100マイクログラムで、ピーマンの2.75倍も含まれています。

 黄色は少し苦味がありますが強い抗酸化作用があるα―カロテンが100グラム当たり71マイクログラムも含まれています。これはピーマンのおよそ11.8倍です。また、強い抗酸化作用があり、目の健康維持に役立つゼアキサンチンというカロテノイドの一種の色素も持ちます。

 オレンジ色は苦味がなく甘いことが特徴です。赤パプリカと黄パプリカ両方の栄養素がバランスよく含まれています。

 その他にも強い抗酸化作用を持ち、体の老化を抑える効果があるビタミンEも豊富。悪玉コレステロールの酸化を防止して動脈硬化を予防するなどの効果が報告されています。ビタミンが豊富なので、朝に取りたい栄養素です。

 そんなパプリカですがβ―カロテンやビタミンEは脂溶性。油で調理することで吸収率がアップします。ビタミンCは熱に強いものの、長時間の加熱で壊れてしまいます。サラダとして生食し、オイルドレッシングをかけるとよいでしょう。

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古谷彰子

古谷彰子

早稲田大学大学院卒。早稲田大学時間栄養学研究所招聘研究員、愛国学園短期大学准教授、アスリートフードマイスター認定講師。「食べる時間を変えれば健康になる 時間栄養学入門」「時間栄養学が明らかにした『食べ方』の法則」(ともにディスカヴァー・トゥエンティワン)などがある。

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