Dr.中川 がんサバイバーの知恵

養老孟司が心筋梗塞に 医者嫌いが頼りにする「身体の声」

養老孟司氏(C)日刊ゲンダイ

 体の調子が悪いと、病院にかかると思います。生活習慣病や関節痛などの持病で定期的に通院している人もいるかもしれません。その一方で、世の中には病院嫌いの人もいます。不調を抱えながら受診を拒む人もいるでしょう。

 実は私の東大医学部時代の恩師で、解剖学者の養老孟司先生(写真)も「病院嫌い」です。その養老先生がちょっとした不調をキッカケに東大病院を受診し、私が診察することになりました。26年ぶりのことです。診断の結果は心筋梗塞でした。

 診断までのいきさつや医療との関わり方などについてまとめたのが、養老先生との共著「養老先生、病院へ行く」(エクスナレッジ)です。漫画家ヤマザキマリさんとの鼎談も収録しています。

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中川恵一

中川恵一

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

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