「今のところ、B病院の緩和病棟はコロナのために空けろとは言われていません。それでも、医師も看護師も院内コロナ病床へ、そして他院への派遣は余儀なくされています。また、10分という厳しい面会制限の中、『患者と家族の最期のタイミングは合わせたい』と思うストレスは多大で、ナースは疲弊しています」
コロナの流行からもう1年半以上も病院の面会は制限され、家族と顔を合わせるのはスマートフォンの画面だけという入院患者が多くなりました。それでも、退院できる患者はなんとかガマンできるかもしれません。しかし、看取りにおいてはどうでしょう?
面会時間の制限から、緩和病棟に勤める医師や看護師が「最期のタイミングを合わせたいと考えるストレス」は、なかなか厳しいものだと思います。命がいつ終わるのか。ぎりぎりになっても、そのタイミングは分からないことが多いのです。たくさんの患者の看取りの経験をしても、そうなのです。
がんと向き合い生きていく