新型コロナワクチンの疑問に答える

オリンピックが感染症の流行をつくり出すのはなぜですか?

密集は避けられない(リオ五輪の開会式)/(C)日刊ゲンダイ

 その後、日本でも帰国者の患者で数例、ジカウイルス感染症が報告された。

【Q】それでは、今回の五輪は開催可能か?

【A】「医学的な観点から考えれば、答えはノーです。東京を主とする現在の感染者数が1日100人以下にならないと、インド株・ベトナム株などが次々と伝播し、再感染が急増して、全国的に大きな負担を強いることになります。米国の雑誌『NEJM』でも、公衆衛生学者らが警告しています。東京における五輪の3密対策および現在の予防接種状態などでの現状は極めて不十分で危険だと指摘、特に柔道、ボクシング、レスリング、ラグビーなど選手同士が激突するようなスポーツは一方が陽性だと他人にうつす可能性が高いと強調しています」

【Q】7月23日までにどんな状況になれば開催が可能になるのか?

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奥田研爾

奥田研爾

1971年横浜市立大学医学部を卒業後、米国ワシントン大学遺伝学教室、ハーバード大学医学部助教授、デューク大客員教授、スイスのバーゼル免疫研究所客員研究員として勤務。2001年横浜市立大学副学長、10年から名誉教授。12年にはワクチン研究所を併設した奥田内科院長。元日本エイズ学会理事など。著書に「この『感染症』が人類を滅ぼす」(幻冬舎)、「感染症専門医が教える新型コロナウイルス終息へのシナリオ」(主婦の友社)、「ワクチン接種の不安が消える コロナワクチン114の疑問にすべて答えます」(発行:日刊現代/発売:講談社)のほか、新刊「コロナ禍は序章に過ぎない!新パンデミックは必ず人類を襲う」(発行:日刊現代/発売:講談社)が8月に発売される。

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