また、幹細胞培養上清液に含まれる成長因子はタンパク質のため新鮮な状態で使用することが大前提。苅部院長は専用の特殊な冷凍庫を用いて冷凍し、治療のたびに解凍しているそうだが、取り扱いについても、可能であればチェックした方が安心だ。
効果の持続期間は?
「治療後、長く経過した患者さんがまだいないため、どれくらい効果が持続するのかは未知数です。ただ、頭皮の細胞が若返り、発毛周期が安定すると、髪の毛は5~6年伸び続ける。治療後5~6年はいい状態をキープできるのではないかと考えています」
薄毛治療は、ミノキシジルやフィナステリドといった薬の内服治療や、塗り薬を使う方法がよく知られている。
「発毛率については、まったく同じ人でテストしているわけではないので医学的な見地ではお答えはできません。しかし私の実感としては、幹細胞培養上清液での治療は、ほかの薄毛治療と比べてかなり優位にあると思います。たとえば、内服薬治療では内臓に負担がかかる可能性がありますが、注入の場合、それがありません」
とはいえ、内服治療では数千円から受けられるところも……。いずれにしろ、髪の毛が気になる人にとっては選択肢が増えるのはいいことだ。長年の悩みと手を切れるかもしれない。