■肥満は精巣の温度を上げて精子の元気を奪う
最後は、外来診察で最も多くみられる肥満の問題です。肥満があると、下腹部や太ももの間に陰嚢が挟まれる形になり、精巣の温度が上昇しやすくなります。また、肥満は酸化ストレスの上昇にも関係します。循環器系や代謝系に影響するのが原因です。
また、肥満は高血圧、脂質異常症、心血管疾患、糖尿病などの生活習慣病のリスク因子になります。適正体重は「BMI 22」といわれています。有酸素運動を中心とした運動をして適正体重を目指しましょう。肥満は精子にとって大敵なのです。
精子は自分自身の生活習慣を変えることで質を高めることができます。「元気な精子」のために生活改善を心掛けてください。
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