病気を近づけない体のメンテナンス

膝<上>変形性膝関節症を軽減する歩き方と姿勢 専門医が伝授

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

「姿勢や歩き方の矯正におすすめするのは、頭の上に本をのせて歩くトレーニングです。頭の上に小ぶりの辞書などをのせて、落とさないように注意しながら真っすぐ歩きます。これを行うと、自然に顎を引いて、背中を真っすぐ伸ばし、お腹に力を込め、膝を伸ばしながら歩くようになります。体の荷重バランスが整って、膝への負担を少なくできます。1日30秒でいいので習慣にするといいでしょう」

■スクワットも効果あり

 膝痛が軽症段階のうちに鍛えておくといい筋肉もある。背骨(上半身)と大腿骨(下半身)をつないでいる「大腰筋」だ。膝が痛くない時に行うといい。筋トレの基本はスクワットになる。

 おすすめのスクワットは2つ。「つかまりスクワット」は、椅子の後ろに立ち、椅子の背をつかんで膝の高さくらいまで腰を沈ませてから元の姿勢に戻る。「壁スクワット」は、表面がツルツルした壁に背中を着けて両足を前に出す。そして壁に体重を傾け、ゆっくり腰を膝の高さまで沈ませてから元の姿勢に戻る。

 膝を痛めないために心がけるポイントは、①膝をつま先よりも前に出さない②両膝・両つま先を正面に向ける③深く屈伸しすぎないことだ。スクワットは1日の目安として10回×3セット行うといいという。

 次回は、膝の痛みが中等症の場合のケア法を紹介してもらう。

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