■「シンプルTESE」は約80%以上で精子採取
患者さんが無精子症の場合、顕微授精を目的に精子を採取する治療が必要になります。精巣を切開して精巣組織を採取する「TESE」と呼ばれる方法です。OAの場合は局所麻酔で実施する施設が大半です。精巣白膜を小さく切開し、精巣組織を取り出す「シンプルTESE」を行います。
一方、NOAの場合は全身麻酔または局所麻酔で実施している施設が半々です。精巣白膜を大きく切開し、精巣を分割します。手術用顕微鏡を用いて、良好な精細管を探索し採取する「マイクロTESE」を行います。シンプルTESEは、約80%以上で精子を採取することができます。
しかしマイクロTESEの場合は、約30%の精子回収に留まります。少しでも回収率を上げるために、手術室に培養士も一緒に入り、手術で採取した検体をその場で検索することも行っています。
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