歴史上3度、大流行を起こした「ペスト」(黒死病)は、1894年に北里柴三郎らがペスト菌を発見し、ノミを媒介しネズミからヒトに病原菌が感染することが判明。流行を終息させることに成功した。
【Q】ペストもワクチンで終息した?
【A】「これはワクチンとは関係ありません。ネズミやシラミの撲滅によって感染源を絶ったことに起因しています。また抗生物質が登場し、感染した患者を山奥に収容したり、船の発着場の検疫で隔離を徹底するなどの対策で、ほぼ終息に向かったと考えられています。病原体が変異を繰り返すマラリアも、よいワクチンは開発されていませんが、媒介するハマダラカの撲滅によってヒト感染の割合は減ってきています。感染症の撲滅は環境の変化も関係しています」
新型コロナウイルスについては、WHOは〈コウモリから別の動物を介してヒトへと感染した〉と、結論付けている。
新型コロナワクチンの疑問に答える