この第二次性徴の時期にホルモンの働きがうまくいかないと、精子形成が行なわれません。結婚して子供を希望したときに無精子症で発見される「低ゴナドトロピン性男子性腺機能低下症」という病気があります。
ゴナドトロピンとは、性腺刺激ホルモンといって、脳の下垂体から分泌されるFSH(卵胞刺激ホルモン)とLH(黄体ホルモン)のことを指します。男性の場合、FSHは精子形成に関与し、LHは精巣からのテストステロンの分泌に関与します。精巣の大きな役割は、精子形成とテストステロンの分泌に大別されるのです。
それでは、ゴナドトロピンが思春期の時期にまったく分泌されないとどうなるでしょうか? 声変わりせず、ひげや陰毛も生えません。そして、精子形成も起きません。身長に関しては成長ホルモンが関係するので、低かったり高かったりさまざまです。
男性不妊症のすべて