コロナ禍でも注目 最新医療テクノロジー

開発が進む「てんかん発作予知AIシステム」の仕組みと精度

名古屋大学大学院工学研究科の藤原幸一准教授(提供写真)

「脳波の代わりに心電図のデータを用いています。てんかん発作が起こる前に82%の患者さんは心拍数が変化することが分かっています。また、自律神経機能との関係で、心拍と心拍の間隔にも変化が起こることが報告されています。これらの心拍変動(HRV)をリアルタイムで、継続的にモニタリングすることで発作を予知します」

 具体的には、シャツやバンド、ばんそうこうのようなものなどに心電計センサーが付いていて、患者はそれを日常的に身に着けておく。そして、その心拍データはブルートゥースで常時スマホに送信され、アプリ内のAIで解析される。発作の兆候が検出されるとアラームが鳴る仕組みだ。

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