ただし幼児のうちは、まだCAEBVの症状がほとんど出ていません。ですから、親もまさか自分の子供がそんな病気に罹っているとは思いもよりません。しかしある日、蚊に刺されたことをきっかけに、上述したような激しいアレルギー反応が起こるのです。最初のうちは比較的軽く、年齢を重ねるごとに重くなっていきます。
■かつては予後不良だった蚊アレルギー
1980年代までは原因が分からないまま、皮膚科的な対症療法が行われていました。皮膚症状は抗炎症剤などを投与すると一時的によくなるのですが、また蚊に刺されると同じ症状の繰り返しになります。進行すると、38度を超える高熱が出ることも少なくありません。そうこうしているうちに、患者の大半が悪性リンパ腫や白血病に罹って、亡くなってしまうのです。そのため、「蚊アレルギーは予後不良(助からない)」と言われていたほどです。
あなたを狙う「有毒」動物