10年ほど前、俳優の美木良介さんが考案した「ロングブレス」という呼吸法が大流行しました。「鼻から強く吸って、口で長く吐く」を繰り返す呼吸法です。筋肉を効率的に増やして脂肪を減らす効果があると話題になり、いまも人気です。
こうした呼吸法はたくさんあって、どれを実践すればいいのかわからないという人も多いでしょう。心臓の健康を維持するためには「腹式呼吸」が効果的です。
われわれが日常で行っている呼吸は「胸式呼吸」と呼ばれ、胸を動かします。一方、腹式呼吸は胸をあまり動かさず、胸腔と腹腔を区分している横隔膜を上下に動かして、お腹を大きく膨らませたりへこませる呼吸です。横隔膜を大きく動かすため一度に吸う量が多くなり、肺にどんどん血液が送られて血流が良くなります。肺の血流が促進されると、その分、心臓も活発に動くことになり鍛えられるのです。
上皇の執刀医「心臓病はここまで治せる」