大腸がんを確実に予防する 科学的に証明された2つのポイント

運動はほぼ確実にリスクを下げる(C)日刊ゲンダイ

 一方、食物繊維、カルシウム、魚由来の不飽和脂肪酸はリスクを下げる可能性がある。

「肉の中でも、加工肉は腸の中の硫黄代謝細菌に関係し、硫化水素を増加させ、炎症や遺伝毒性を引き起こして大腸がんのリスクを上げます。最近、注目を集めているのがブロッコリーやキャベツ、カラシナなどアブラナ科の野菜に含まれる成分グルコシノレートで、生物活性を持つイソチオシアネートといった化合物を形成し、その抗炎症作用で大腸がんを抑制します」

 ブロッコリーやキャベツは比較的リーズナブルで、一年を通して手軽に手に入る。大腸がん予防に大いに役立てたい。

■早期発見のためには検査が不可欠

 大腸がんは、予後が良いがんだ。早期発見、早期治療で95%以上が「完治」する。

「大腸がんは進行するまで自覚症状がないので、早期発見のためには大腸がん検診の受診が不可欠です。便潜血反応では早期がんは発見率が落ちるので、大腸内視鏡検査を強くお勧めします。40歳以上で、異常がこれまで見つかったことがない人であれば、5年に1度が理想的です」

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