同じような考え方をする人は海外にもいる。
世界的に有名な小児病院である、米国メンフィスにあるセントジュード小児研究病院のインフルエンザ専門医のリチャード・ウェビー氏だ。6月上旬のCNNのインタビューに「史上最悪のインフルエンザシーズンが来るかもしれない」と答えている。
気になるのはインフルエンザの動きだけではない。昨年はほぼゼロだったRSウイルス感染症がここにきて激増していることだ。
RSウイルス感染症は呼吸器の病気で、大人から子供まで感染する季節性の風邪。乳幼児など年齢の低い子供は肺炎を併発することがある。今年5月ごろから全国から感染の報告が増えている。
その理由は不明だが、新型コロナの感染予防を徹底していた昨年には感染しなかった乳幼児も今年感染しているケースもあることから、新型コロナの感染予防対策が緩んだことで感染が増えたのではないか、との見方も少なくない。
ワクチンの接種で新型コロナの感染リスク、重症化リスクは低下するだろうが、感染対策をおろそかにしていいわけではない。接種しても同じように飛沫などで感染するインフルエンザなどの呼吸器系の脅威から逃れられるわけではないのだ。