新型コロナワクチンの疑問に答える

ワクチンの効果はどれだけ持続するのか 専門医の予測は?

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 今月21日、加藤勝信官房長官は新型コロナウイルスワクチンについて「長期の有効性データは十分に得られていない」と話した。ただしファイザー、モデルナ両社のワクチンは、「2回目接種後6カ月時点で、一定の発症予防効果が得られる」という。

 飲食店や旅行の割引プランなど、65歳以上のワクチン接種者向けのサービスが目立つようになってきた。

 もっとも、新型コロナウイルスのワクチン接種は人類初の試み。ワクチンの効果が、どれだけ持続するかも分からない。専門医はどう考えるのか。

【Q】コロナワクチンの有効期間は?

【A】「今のところ、ワクチン接種後のデータは世界でも8カ月分ほどしかありません。そのため、それ以上、たとえば1年間ぐらい予防効果があるかどうかは断定ができません。過去のインフルエンザワクチンなどの経験からいえば、新規のワクチンであっても、2回接種していれば1年ほどは持つのではないかと推定はできます。少なくとも今回2回打っておけば抗体はできますので、仮に1年後に接種が必要だとしても、その時は1回の接種で抗体ができると考えられます」

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奥田研爾

奥田研爾

1971年横浜市立大学医学部を卒業後、米国ワシントン大学遺伝学教室、ハーバード大学医学部助教授、デューク大客員教授、スイスのバーゼル免疫研究所客員研究員として勤務。2001年横浜市立大学副学長、10年から名誉教授。12年にはワクチン研究所を併設した奥田内科院長。元日本エイズ学会理事など。著書に「この『感染症』が人類を滅ぼす」(幻冬舎)、「感染症専門医が教える新型コロナウイルス終息へのシナリオ」(主婦の友社)、「ワクチン接種の不安が消える コロナワクチン114の疑問にすべて答えます」(発行:日刊現代/発売:講談社)のほか、新刊「コロナ禍は序章に過ぎない!新パンデミックは必ず人類を襲う」(発行:日刊現代/発売:講談社)が8月に発売される。

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