進化する糖尿病治療法

糖尿病予備群も危ない 心筋梗塞や脳卒中のリスクが2倍以上

写真はイメージ

 血糖値は、「正常型(糖尿病ではない)」「境界型(糖尿病予備群)」「糖尿病型(糖尿病)」の3つに分けられます。

 正常型は、空腹時血糖値が100㎎/デシリットル未満でHbA1cは5・6%未満(日本の場合、以下同)。一方、空腹時血糖値が126㎎/デシリットル以上かつHbA1cが6・5%以上は糖尿病型で、空腹時血糖値またはHbA1cのどちらかが高い場合は、再検査が必要となります。

 そして、正常型よりは数値が高く、しかし糖尿型まではいかない場合が境界型糖尿病、すなわち糖尿病予備群です。検査数値は、空腹時血糖値110~125㎎/デシリットルかつHbA1cが6・5%未満となります。

 自分が糖尿病予備群なら? 今日からできる方法としては、インスリンの働きを悪くする要因をできる限り取り除くことです。

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坂本昌也

坂本昌也

専門は糖尿病治療と心血管内分泌学。1970年、東京都港区生まれ。東京慈恵会医科大学卒。東京大学、千葉大学で心臓の研究を経て、現在では糖尿病患者の予防医学の観点から臨床・基礎研究を続けている。日本糖尿病学会、日本高血圧学会、日本内分泌学会の専門医・指導医・評議員を務める。

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