突然、肩に痛みが…中高年は「肩腱板断裂」に気をつけろ

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 腱板とは、肩の関節を安定させる働きを持つ4つの筋肉(肩甲下筋、棘上筋、棘下筋、小円筋)の総称。その一部は肩関節の骨と骨の間に挟まれたところを通る。そのため、使い過ぎによってすり切れることがあるという。また、老化によっても腱が弱くなり切れやすくなる。そのため60代では4人に1人、70代では半数が腱板断裂になっているといわれる。

「基本的には腕を頭より上に上げることが多い大工さん、塗装業に携わる人、テニスや野球、バレーボールなどのスポーツをする人がなりやすいといわれています。しかし、ケガなどのはっきりした原因がない場合でも年齢によっては、肩を強く打った、手をついた、転んだ、重いものを持ち上げたなど日常生活のささいなことで腱板断裂が起こることもあります」(水井氏)

 いわゆる四十肩、五十肩と間違われやすいが、腱板断裂は、上腕の骨と肩甲骨をつなぐ腱が切れてしまう状態のこと。これに対して四十肩、五十肩は、肩の動きが悪くなり、炎症が起きて痛みが出ることをいう。四十肩や五十肩は自然に治まることが多いが、一度切れた腱は元に戻ることはない。

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