■原因不明不妊で最も問題なのが「卵子の老化」
原因不明とされる不妊患者さんの多くが抱えている問題、それが「卵子の老化」です。日本産科婦人科学会の統計によると、女性の年齢が35歳を過ぎると妊娠率や出産できる割合は明らかに低下し、逆に妊娠されても流産となる割合が増加します。特に40歳を過ぎるとこの傾向はより顕著に表れます。これは「卵子の老化」が原因と考えられています。
欧米ではすでに体外受精により得られた胚(受精卵)の染色体検査を調べる研究が行われています。その結果、女性の年齢が上がれば上がるほど、正常な染色体を持つ受精卵の割合は減り、特に40歳になると約10%以下にまで低下すると言われています。つまり40歳を超えると、たとえ10個の受精卵が得られたとしても妊娠し出産できるのはそのうちの1個あるかないかなのです。
女性の不妊治療で何が行われているのか