ただし、当コラムでも触れたように、単に友人を増やすのではなく、あなたが心を開ける理解者をつくることが肝要です。親友をつくる――その過程があなたの気持ちに安らぎを与えてくれる良薬となり、深く沈んだ気持ちを引き上げてくれる力となります。
また、日本が心の病を骨折や風邪などと同じように扱う成熟した社会になることも重要でしょう。リンネ大学のヤングビストらが行った研究(2016年)では、「精神を病んでいる人に、毎月50ユーロ(約6500円)を9カ月間“投与”したところ、不安やうつ症状が減り、人間関係や生活の質が向上した」という研究結果もあるほどです。
現代社会において心の闇と貧困や格差が密接につながっている証左ともいえます。それだけに、心にゆとりをもたらす程度のお金を支給するだけで社会は変わるかもしれない。ほんの少しのお金、そして寄り添う気持ちがあれば、人は再浮上できるのです。どうぞ忘れないでくださいね。
科学が証明!ストレス解消法