シューベルトは厳格な教育者であり音楽愛好家だった父親と、料理人だった母親の12人目の子供として生まれます。家は裕福ではありませんでしたが、父親の手ほどきで5歳から音楽を始め、才能が開花。宮廷礼拝堂聖歌隊員に抜擢され、帝室寄宿制神学校へ進学します。
しかし音楽に没頭するあまり、学業の成績が振るわず退学。その後はシューベルトの音楽的才能を惜しむ人の援助に恵まれます。中心になったのは「シューベルティアーデ」のメンバーです。シューベルティアーデとは、シューベルトの仲間たちの部屋で彼の音楽を中心に芸術に関して語り合うサークルのことです。 シューベルトがピアノを弾き、宮廷歌劇場の歌手・フォーグルが歌い、友人たちは合唱に参加したと言われています。メンバーの中にはシューベルトを下宿に居候させたり、五線紙を買い与えたりする人もいました。そのおかげで、シューベルトは音楽を続けていくことができたのです。
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