ところが何かのキッカケで、そのバランスが崩れて炎症性サイトカインが過剰に分泌されると、次々に炎症反応が起こる場合がある。その結果、自分の細胞までもを傷つけてしまう。それがサイトカインストームだ。
サイトカインストームが起きると、発熱や全身の倦怠感が過剰に起きて全身状態が悪化するほか、血液凝固システムに異常が起きて血栓症、脳梗塞や肺塞栓症などを起こす。
現在、サイトカインストームはT細胞由来の炎症性サイトカインのひとつ、インターロイキン6(IL-6)とその増殖回路(IL-6アンプ)が活性化することで起きるといわれている。
実際、新型コロナウイルス感染症の重症患者ではIL-6などの炎症性サイトカインの血中濃度が高まる一方で、抗炎症性サイトカインであるⅠ型インターフェロンなどが低濃度になることが報告されている。
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