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アトピー性皮膚炎<上>塗り薬は「やめ時」が肝心

外用薬を勝手にやめてはいけない

 2018年には、サイトカインという炎症物質を抑えるデュピクセントという注射薬が保険適用となっています。皮膚の内側で起こっている炎症を抑える効果があり、有効性も高く高額医療保険の適用もされています。

 20年12月にはオルミエントという飲み薬も保険適用となりました。これも炎症性サイトカインの活性化を抑える治療薬です。注射が嫌いな方はこちらの方がいいかもしれません。しかし帯状疱疹などの感染症になりやすくなる副作用もありますので、主治医の先生と相談して選択しましょう。

 アトピー性皮膚炎の治療の基本は外用療法なので、中等度以上の方の治療は基本的には塗り薬と注射(デュピクセント)や飲み薬(オルミエント)で進めていきます。注射薬や飲み薬を使うことで比較的早めにかゆみの改善が見られます。

 治療後4~6カ月経っても治療反応が見られない場合は、それ以降の治療方針の見直しが必要ですが、多くの場合は改善が見られます。

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葉山惟大

葉山惟大

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