科学的根拠に基づく「老化を遅らせる」4つの方法 研究者が指南

食事の内容や取り方で「老化度」が変わる

「活性酸素は生体内にある抗酸化酵素などにより速やかに除去されますが、酵素もタンパク質なので、糖化でAGEが増えれば、活性酸素の除去を十分に行われなくなります」

 さらに、全ての細胞の表面にはAGEと結合する鍵穴(RAGE=レイジ)が存在し、AGEがRAGEと結びつくと細胞に慢性炎症が起こる。その過程でも活性酸素が産生され、活性酸素によって局所でAGEが作られ、鍵穴RAGEが増える。つまり、「糖化でAGE増加」→「酸化が進み活性酸素増加」→「慢性炎症」→「活性酸素産生」→「AGE増加」という悪循環が生じる。

 AGE増加による老化は、見た目の変化はもちろん、心筋梗塞、脳梗塞、糖尿病、高血圧、骨粗しょう症、アルツハイマー型認知症、うつ、脂肪肝、歯周病、がん、感染症などの病気の発症リスクを上げる。

 オランダで7万人以上を追跡した研究では、開始時は健康であっても、AGEの体内量が多い人は4年後、死亡率が5倍高いとの結果が出ている。

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