独白 愉快な“病人”たち

足だけでなく右手まで…松前ひろ子さん変形性股関節症との苦闘

松前ひろ子さん(C)日刊ゲンダイ

■今もリハビリ専門病院に通院

 手術した日はとても苦しかった。点滴に痛み止めが入り、座薬も使っていたので痛みはガマンできましたけれど、体に鉛が入ったように重くて全然動かないのがたまらなかったです。

 でもそれを乗り越えたら、日に日に治っていく感覚があり、言葉が適当ではないかもしれませんが楽しい入院生活でした。私の病室にはいつも大量のパンやジュースがあって、担当してくれる看護師さんやたまたま見学に来た研修医さんにも「好きなの持ってっていいわよ」と分けていたんです。そのうち、看護師さんたちが代わる代わる私の顔を見に来てくれるようになって、コロナ禍の入院でも全然寂しくなかったの(笑い)。

 リハビリも頑張りました。手術の翌朝、先生に「さぁ、車椅子に乗りましょう」と言われたときはどうなることかと思いましたけど、先生に体を起こされて車椅子に乗せられたら、まったく痛みがなくなってビックリしました。あまりにも楽なので、そのまま夕方のお食事まで乗りっぱなし。前夜はつらくて眠れなかった分、車椅子でお昼寝もできました。

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