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疑問だらけ…日本の新型コロナ水際対策、実体験リポート

海外選手団の入国、本格化(羽田空港に到着したドイツのボクシング選手団関係者)(C)共同通信社

 続いて入国後の検査の後にはまだまだ次が。いま世界のほとんどの場所から日本に入ってくる人は、検査が2回連続陰性でも2週間の自宅等待機(自主隔離)が求められます(同じアメリカでもデルタ株が広まっている州からだと、最初の3日間は政府が指定するホテルなどで隔離)。その間、スマホにダウンロードした位置情報アプリで常にチェックされ、毎日午前中にメールで届く「健康チェック」に数時間以内に応答。自宅にいるか確認するビデオ電話も頻繁にかかってきます。

 ここでひとつ不思議なのが、私は今年3月にワクチン接種が完了しているのに、それに関しては何も聞かれないこと。ヨーロッパなどでは、入国にワクチン接種証明の提示を求められる国もあるのですが、五輪選手の2割がワクチン接種をしていないので、それに合わせたのでしょうか? ちなみにアメリカは成人の68%が1度目のワクチンを接種していますが、入国には72時間前の検査が求められるものの隔離はありません。

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シェリー めぐみ

シェリー めぐみ

NYハーレムから、激動のアメリカをレポートするジャーナリスト。 ダイバーシティと人種問題、次世代を切りひらくZ世代、変貌するアメリカ政治が得意分野。 早稲稲田大学政経学部卒業後1991年NYに移住、FMラジオディレクターとしてニュース/エンタメ番組を手がけるかたわら、ロッキンオンなどの音楽誌に寄稿。メアリー・J・ブライジ、マライア・キャリー、ハービー・ハンコックなど大物ミュージシャンをはじめ、インタビューした相手は2000人を超える。現在フリージャーナリストとして、ラジオ、新聞、ウェブ媒体にて、政治、社会、エンタメなどジャンルを自由自在に横断し、一歩踏みこんだ情報を届けている。 2019年、ミレニアルとZ世代が本音で未来を語る座談会プロジェクト「NYフューチャーラボ」を立ち上げ、最先端を走り続けている。 ホームページURL: https://megumedia.com

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